- 病院で異常なしと言われたのに首の後ろが重だるい
- 背中の真ん中あたりがずっと張っている
- 自律神経の乱れと言われたが身体の痛みとの関係が分からない
自律神経の不調を抱える方から、首の後ろや背中の張りについてご相談をいただくことがあります。マッサージを受けても一時的にしか楽にならない、という声もよく聞きます。
本ページでは、神戸市東灘区で鍼灸と接骨の施術を行う当院が、自律神経と首・背中の関係について解剖学的な事実を踏まえながら解説します。あわせて、施術現場で実際に多く見られる身体の特徴もお伝えします。
自律神経と背骨は近いところにある

まず前提として知っておいていただきたいのが、自律神経が身体のどこを通っているかということです。
交感神経は背骨の傍らを走っている
自律神経のうち交感神経は、脊髄から出たあと、背骨の両脇を縦に走る神経の束を通ります。この束は交感神経幹と呼ばれ、頭蓋骨の底部から尾骨まで、脊椎の傍らを縦走しています。(※1)
また、交感神経の出発点は胸椎から上部腰椎にかけての脊髄で、そこから全身へ枝分かれしていきます。首の部分にも神経節と呼ばれる中継地点があり、頭部や上肢へ向かう神経がここを経由します。(※2)
つまり、自律神経と背骨・首は、構造として非常に近い位置にあります。背中や首の状態と自律神経の働きが無関係とは考えにくい、というのが解剖学的な位置関係から言えることです。
ただし「首こりが自律神経を乱す」と言い切れるわけではない
ここは正直にお伝えしておきます。首や背中の緊張が自律神経の不調を引き起こす、という因果関係が医学的に確立しているわけではありません。
実際には、自律神経の乱れによって筋肉が緊張しやすくなっている場合もあれば、緊張が続いた結果として休まりにくくなっている場合もあり、どちらが先かを特定するのは困難です。当院では、どちらが原因かを決めつけるのではなく、いま出ている緊張を緩めることで身体が休まりやすい状態をつくる、という考え方で施術にあたっています。
当院で多く見られる身体の特徴

当院には自律神経に関するご相談が月に5件ほどありますが、実際に身体を診させていただくと、共通した特徴が見られます。
姿勢が崩れている方が多い
もっとも多いのが、姿勢の崩れです。デスクワークの方、スマートフォンを長時間使う方に集中しています。
頭が前に出て背中が丸まった姿勢が続くと、首の後ろの筋肉は常に頭の重さを支え続けることになります。この状態が一日中、何年も続いていれば、首の後ろが重だるくなるのは自然なことです。
肩甲骨まわりが硬く、動きが悪い
もうひとつ目立つのが、肩甲骨まわりの硬さです。背中の真ん中あたりが張っているという訴えの多くは、この部分が動かなくなっていることと関係しています。
肩甲骨が動かないと、その周囲の筋肉は縮んだまま固まります。背中が伸びず、胸が広がりにくくなるため、呼吸も浅くなりがちです。当院で施術を行う際、この部分に反応が出ている方は非常に多い印象があります。
自分でできる対処と、その限界

自律神経の不調を改善する場合、自分できることと、できないことがあります。
まずは同じ姿勢を続けないこと
デスクワークであれば、30分から1時間に一度は立ち上がって身体を動かしてください。凝ってから対処するより、固まる前に動かすほうが負担は軽くて済みます。
肩甲骨を意識して大きく動かすのも有効です。両肩をすくめて数秒キープし、力を抜いて落とす。これを数回繰り返すだけでも、肩甲骨まわりの動きは変わります。
強く揉むのは避けてください
張っている部分を自分で強く押したり、長時間マッサージ機を当てたりする方がいますが、おすすめしません。強い刺激はかえって筋肉を防御的に緊張させることがあります。
楽になった感じがあっても数時間で戻る、という繰り返しになっている場合は、刺激の強さが合っていない可能性があります。
セルフケアで変わらない場合
姿勢に気をつけても、動かしても変わらない。そういう場合は、自分では届かない部分に原因があることがあります。当院では、身体全体の緊張の出方を確認したうえで、その方に合わせて施術する場所を決めています。
医療機関の受診をおすすめするケース
次のような場合は、施術より先に医療機関を受診してください。
- 腕や手にしびれ、力の入りにくさをともなう場合
- 安静にしていても強い痛みがある、夜間に痛みで目が覚める場合
- 発熱や体重の減少をともなう場合
- まだ一度も医療機関を受診していない場合
首や背中の痛みには、頸椎の疾患や内臓に関わる病気が隠れていることがあります。特にしびれや脱力をともなう場合は、整形外科での検査を優先してください。
自律神経の不調そのものについては、まず内科での相談が基本になります。受診先の考え方については別ページで詳しく解説しています。
首の後ろや背中の不調でお悩みなら住吉鍼灸院・接骨院へ
検査で異常が見つからない身体の不調は、周囲に理解されにくく、相談する先も分かりにくいものです。「気のせい」で片づけられて、そのままになっている方もいらっしゃいます。
当院では、まず何に困っているのかを伺い、実際に身体を触って状態を確認するところから始めます。姿勢や肩甲骨の動きに原因が見つかる場合もあります。
神戸市東灘区・住吉で首や背中の不調にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
(※1)交感神経幹の走行について|MSDマニュアル プロフェッショナル版「自律神経系の概要」
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/07-神経疾患/自律神経系/自律神経系の概要
(※2)自律神経系の構造について|看護roo!「自律神経系|神経系の機能」
https://www.kango-roo.com/learning/2169/